SHITSUGEI
漆芸
MUROSE, Tomoya
室瀬 智彌
Passion for my works
制作に対する想い
私は漆という素材の持つ生命の力に、とても惹かれます。漆の持つ力強さ、美しさ。乾漆や蒔絵などの技法を用いながら、その魅力をどうしたら引き出せるのかを、いつも考えています。
About SHITSUGEI
漆芸について
漆芸とは
ウルシノキから採れる樹液(漆)を用いた工芸技法。漆は固まると水分や酸、アルカリに強い塗膜を作るため、木製品などに塗って防水性を高めるなど、日本では縄文時代から利用されてきた。表面に塗るだけでなく、接着剤としても用いられるほか、漆で絵を描いて金粉を蒔く「蒔絵」や、貝を貼って装飾する「螺鈿」など、様々な加飾技法が現在に伝わっている。
蒔絵
漆塗面に漆で文様を描き、その漆が固まらないうちに金銀などの金属粉(蒔絵粉)を蒔き付け、硬化後、漆で固め、研磨して仕上げる。蒔絵は文様を描く技法。広義では広い面を漆で塗り、前面に蒔絵粉を蒔く、いわゆる地蒔も含まれる。蒔絵粉は金属塊を鑢で削り下して加工したものである。主な種類は、鑢で削り下ろしたままのものを鑢粉、それを丸く球体にしたものを丸粉、丸粉を平たく伸ばしたものを平目粉、さらに薄く延ばし反り返った形状のものを梨子地粉など、加工形状によって名称がつけられている。蒔絵は、工程上から研出蒔絵・平蒔絵・高蒔絵の3種類の基本的技法に分けられる。応用技法として肉合研出蒔絵・研切蒔絵・木地蒔絵などがある。さらに、蒔絵表現を豊かにするため、付描・描割・針描・蒔暈し等の技術を併用する。地蒔には沃懸地・金地・平目地 ・梨子地など、蒔絵など、蒔絵粉の形状等により名称がつけられている。また蒔き方により、詰蒔き・淡蒔き・蒔暈し・斑蒔きなどの名称が付けられている。これらの技法は単独あるいは複合的に用いられ、さらに螺鈿・平文・切金・各種埋物(珊瑚・玉石・彫金・陶磁)なども併用される。蒔絵粉には金・銀以外に、銅・錫・鉛・白金などの金属粉、青金、赤銅などの合金粉がある。
乾漆
漆工品の素地の一つ。素地を布で貼り重ねて造形したもの、またその技法。多くは麻布を使用する。木型・土型・石膏型などに、米糊など水溶性の離型剤を施した上に下地を施し、麻布を糊漆や麦漆などで貼り重ね、一定の厚みになった段階で、さらに下地を施し、型から外す。近年は和紙を表面に貼る場合もある。自由な造形が可能となる。
Works
作品
Profile
プロフィール
室瀬 智彌 MUROSE, Tomoya
1982年 東京生まれ
2006年
早稲田大学政治経済学部政治学科 卒業
2008年
石川県立輪島漆芸技術研修所専修科 卒業
漆芸家・小森邦衞氏に師事
2010〜2019年
「作家による うるし・おわん・うつわ展」毎年開催
2013年
フィンランド・ヘルシンキにて「Urushi by Tokanokai展」開催
2017年
第34回日本伝統漆芸展 新人賞
第64回日本伝統工芸展 新人賞
日本工芸会正会員
目白漆芸文化財研究所代表
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